【初めに】
2025年、私たちは「伝統と革新の共創」をテーマに活動し、長い歴史の中で築かれてきた医療部会の礎を振り返りながら、新たな価値を生み出す挑戦を続けてまいりました。2024年に発生した能登半島地震という大災害を経て、私たちは自然災害の恐ろしさと、医療・福祉の現場が持つ使命の重さをあらためて感じた一年でもありました。被災地で尽力された多くの医療従事者、ボランティアの方々の姿は、まさに「人と人との絆」が命をつなぐ原点であることを示してくださいました。私たち日本青年会議所医療部会は、60年以上の歴史を持つ組織として、この“絆の力”を次の時代へと受け継ぎ、さらに広げていかなければなりません。そこで2026年度は、「Connect ― 絆が未来を守る ―」をテーマに掲げ、今一度、人と人、地域と医療、現役とOB・OGの絆を強く結び、未来の命を守る活動を推進してまいります。
【防災医療への挑戦】
今年度、私たちが特に力を入れるのが「防災医療」です。これまで長年続けてきたカンボジアミッションは、先輩方のご功績によって一つの節目を迎えました。今後はその精神を受け継ぎ、国内での命を守る取り組みへと軸足を移してまいります。南海トラフ地震をはじめとする大規模災害の発生が懸念される中、医療部会として私たちにできることは何か。それは、医療従事者・行政・地域住民が一体となり、「災害時に命を守る仕組み」を共に考え、行動に移すことだと考えます。その一環として、今年度は「防災」をテーマとした事業を構築します。この事業では、地域住民の防災意識の向上を図るとともに、医療従事者が防災医療への理解を深め、実践的な連携を築くきっかけをつくります。私たち日本青年会議所医療部会だからこそできる視点と行動で、“命を守る力”を地域へと広げていきたいと考えています。
【結束する医療部会へ】
しかし、どんな大きな挑戦も「人と人との絆」なしには成し遂げられません。現在、医療部会では会員の参加率の低下が課題となっています。活動の原点である「修練」「奉仕」「友情」を胸に、もう一度、同じ志を持つ仲間たちと絆を結び直すことが必要です。現役会員だけでなく、OB・OGの皆様とも積極的に連携し、「一緒に動きたい」「自分も関わりたい」と思ってもらえるような医療部会を目指します。誰もが「自分事」として参加できる環境をつくり、心をひとつに動くことで、地域にも確かな影響を与えられると信じています。
【結びに】
2025年は、大阪・関西万博という世界的イベントの開催年であり、日本全体が未来志向で動き出す節目の年でもありました。一方で、災害の脅威や少子高齢化といった課題も山積しています。だからこそ今、私たちは“絆”の力をもう一度見つめ直し、人と人、地域と医療をつなぎ直すことが求められています。この一年、「Connect ― 絆が未来を守る ―」のテーマのもと、伝統を大切にしながらも、行動する勇気と情熱を持って新たな挑戦に取り組んでまいります。一人でも多くの方に、「日本青年会議所医療部会に関わってよかった」と感じていただけるよう、全力で邁進してまいります。

2026年度 日本青年会議所医療部会
第63代 部会長 藤田英子




